自分らしいキャリアとは?
インタビュアー、動画企画・編集、スタートアップPR会社経営。
個性あふれるマルチな働き方を追求される、中村優子さんにお話を聞きました。
―中村さんのご経歴を教えてください。
出身は札幌です。東京の大学を卒業後、Uターンで札幌のテレビ局に新卒入社しアナウンサーをしていました。せっかく地元に帰ったものの、結婚を機に2年で東京に戻りました。25歳で結婚、双子を出産。「アナウンサーとしての私の代わりはいくらでもいる、でも家族にとっての私は唯一無二の存在。」なんて思い、キャリアを手放し、その後10年くらい専業主婦でした。専業主婦時代にアルバイトで関わった「本Tube」を今は自身で運営している他、複数の動画チャネルへの出演、社会課題解決系のスタートアップの広報をしています。
―中村さんは今、様々なお仕事をされていますが、10年の専業主婦の期間というのはどんな期間でしたか?
くさってしまいそうな10年でした。
子育てに翻弄され、日本語でまともな会話さえしていない毎日、得意ではない家事をしても満足できない自分に気づいたとき、思っていた理想の自分とは違う、もう一度社会で仕事をしたいと強く思い一般企業の面接にもトライしましたが、双子を育てしながらできる仕事もなく、アナウンサーという職歴はスキルとして認めてもらえず、軒並み就職面接は落ちてしまいました。社会から求められていないと痛感し、くさりそうでした。
この時期に、ひょんなことからアルバイトで関わることができたのが、現在運営している「本Tube」でした。
―「本Tube」とはどのようなサービスですか?
ビジネス書を中心に本の著者インタビューを載せているYouTubeチャンネルです。 https://www.youtube.com/@hon-tube
もともと2016年に旭屋書店さんが運営をはじめた動画サイトですが、今は屋号をいただいた形で運営しています。半分趣味のような感覚で、自分が紹介したい本や紹介いただいた本について、私の関心のまま著者に話をうかがっています。
この仕事に関わるまでビジネス書は読んだことがありませんでしたし、元アナウンサーとはいえインタビューが得意なわけではありませんでした。手探りの状態からのスタートでしたがこれまで約300人の著者にインタビューし90万再生を超える規模になりました。
―未経験の分野にチャレンジする際に、大切にしているマインドセットは何でしょうか?
まずは、「私は〇〇をする」と先に言葉にして、それに自分を合わせていくことです。アナウンサーが“プロ”として人前に出て、実績を積んでいくのと同じです。まさに今も、企業広報を学んでいる最中ですが、「私はスタートアップ広報をやっている」と言葉にし、自分が追いつくように努力をしています。あとは、「会社員を2年しか経験したことがないから、何事も新人の気持ちで挑戦できる。伸びしろ十分!」というポジティブマインドです。専業主婦をしていた10年間、会社員として働く機会はなかったので、マイナス10歳の気持ちで仕事をしています!
―以前の中村さんのように、子育て等で社会復帰を諦めている若い世代に、どのような声をかけますか?
チャンスという「波」は必ずまたやって来る、と思っていてほしいです。
ライフプランや体調によって、来た波に乗れないときもあると思います。でも乗れないときがあっても良いんです。波だから、また必ず来るので。
その時の状況に応じた大きさの波に乗る気持ちは忘れずに乗れる波に乗っていれば、大きな波がまた来た時に、スムーズに乗っていけるはずです。
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